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伏見稲荷大社:秦氏が祀った稲荷神 [ふらり旅・イベント]

今回、稲荷山登拝するにあたって、事前に伏見稲荷大社に電話をしてました。
コロナ禍でしょう。実際、奈良の三輪山は今現在登拝中止だもんね。
万一稲荷山に登れませんってことになったら予定がすべて狂うから。(晴れ女なので、雨で登れないかもという想定はしていない)

「23日に稲荷山の山頂まで参拝に行こうと思ってるのですが、入山できますか?」
「はい、大丈夫です(関西弁のイントネーション)
「今の季節、京都は暑いですよね?」
「蒸し暑い日が続いてますので、気をつけてお詣りください(関西弁&イントネーション)

おだやかな関西弁でしたが、関西弁を話せないので標準語で書きました ^m^
でもこれで稲荷山には行けることが分かったので一安心♪
こういう事前確認が大事なんですよ!藤村ちゃん!(どうでしょうファンしか分からない)

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千本鳥居、最初は緩やかに下っていきます。朝早いので、まだ人はそんなに多くないです。
ちなみに千本鳥居っていう名称で呼ばれてるけど、実際は一万基を超えてるらしいです。

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稲荷大社の沿革は公式サイトに詳しく書かれていて、神社側の考察も交えて興味深く読めます。
『山城国風土記』によると、山城地方に住み着き、富み栄えていた秦氏。その長である伊侶具(いろぐ)が、餅を的に見立てて弓を射るの。射られた餅は白鳥と化して山の頂上に飛び去ってしまった。それを追っていくと、白鳥が降り立ったところに稲が生じていたそうな。ここに三柱の神を祀ったのが稲荷大社の始まりとされてるとのこと。

なんだか良く分からない話よね。(解説は後日の記事でw)
秦氏は教科書にはあまり出てこないかもしれないけど、歴史上ではいろんなところに影響を与えている氏族。藤森神社創建の話に出てきた神功皇后。彼女が三韓征伐に出たのが、秦氏が渡来してくるきっかけにもなったとか。百済地方出身と思われます。
秦氏族の本拠地は右京の太秦。松尾大社を祀っている氏族。この分家にあたると思われる伊侶具(いろぐ)が稲荷神を奉ったようです。

そして秦氏は製鉄技術を持って日本に来た氏族なのだ。
さらに、稲荷山の一ノ峰、二ノ峰、三ノ峰には古墳があったんだって。これが秦氏以前のものか、秦氏のものか、それは謎。でも古墳時代の年代を考えると秦氏の可能性が高そう。なら稲荷神は農耕の神以前に鉄の神ってことになるよねえ。農耕が発展したのは鉄具がいろいろ作られるようになってからだもの。

その後、記紀が書かれるようになった8世紀頃までには、農耕神としての存在の方が大きくなって、その後商売繁盛やら何やらでも信仰されるようになったんだね。
というわけで、今回の稲荷山は「鉄の神様・稲荷神」に挨拶をするのだ!という目的で登拝なのっ!

てくてく歩いていると「根上がりの松」という名前の松がありました。
商売をしてる人や証券会社に関係のある人たちには「値が上がるのを待つ」という縁起の良い松として信仰されてるそうな。

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それとは別に、松の根元をくぐったり木の肌を撫でると腰や膝の痛みが治るという言い伝えがあるんだって。最初は「値上がり」よりも、こっちのほうが先だったろうね。製鉄といえば「たたら製鉄」だもん。ジブリ映画の『もののけ姫』にも出てくるたたら製鉄。踏み鞴(ふいご)で足腰を痛めてしまった人たちからの信仰があったんじゃないかな。

さらに歩いていると、鳥居から出たところに小さな赤い社(やしろ)が見えるぞ。
行ってみよう!

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其処には「神道御徳社本部」と書かれた看板がありました。なんだかとっても怪しい雰囲気。
家に帰ってきてから調べてみたら、伏見稲荷大社とは別の宗教団体みたい。なんでそんなものが? って思ったら、明治時代に政府が土地を取り上げた(上知令)ことがあって、伏見稲荷大社もその対象になったの。でも政府は管理しきれなくて、その間に塚やら何やらが勝手に建てられたんだって。その後土地は伏見稲荷大社に返されたけど、既に作られた建造物を壊すわけにもいかず、今に至っているようです。

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写真中央の猫ちゃんに癒やされて、千本鳥居に戻りました。
さらに鳥居を進みます。そこは石段がずっと続く上り道。気温がどんどん上がっているのが分かります。じんわり汗が出てきて、マスクで呼吸もつらい。会話もしないのでマスクから鼻だけ出したわ ^^;

新池(こだま池)が見えてきました。ここは拍手を打ったときに響いたほうで人捜しをする池なんだとか。江戸時代に造られた農業用溜池なんだって。

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場所で言うとこのへん。稲荷山山頂までは、まだまだ先は長いよ。

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周りにはこんなふうにいろんな塚があって、多くの人に信仰されているんだなあ〜と眺めました。

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此処には熊鷹社があります。
もともとは稲荷山三ノ峰を遙拝する場所だったみたい。熊鷹社に関しての詳しいことは割愛。興味があったら調べてみてねww

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ココのしめ縄は稲穂なので要チェックですよ!
ぜぇぜぇ息を切らして下を向いていると見過ごしちゃうよ(笑)

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熊鷹社の正面にあった売店の自販機でお茶を買う。
ぐびぐび飲んでいると、息を切らして上ってきたお兄さんが売店の人に「山頂まであとどのくらいですかね」って聞いてます。

売店のお姉さん、「まだまだ 1/5 ってところですよ」と、しれっと答えてました。
うん。私は知っている。この先がまだまだ長いことを!
ちゃんと野帳に地図を貼ってきたから!(笑)

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石段の道ってつらいんだよね。。。でも今日は絶対山頂に行くって決めてるから頑張る。
私が息を切らしていても、体力バカの相方クンはまだ元気いっぱい。

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登拝はまだ始まったばかりなのです。。。

明日の記事はお気楽記事だよ〜

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