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プーシキン美術館展のアンリ・ルソー(涙) [アート]

東京都美術館で開催中の「プーシキン美術館展」に行ってきました。
この日は別のイベント(昨日記事にした岩合さんの写真展)に行く予定だったのですが、朝から雨だったので美術館は空いてるかも!って思ってプーシキン展に変更。読みは大成功で、館内は人もまばらで個々の作品を満喫出来ました^^

ちらし

モスクワにあるプーシキン美術館。そこから17世紀から20世紀の風景画が来日してます。
神話や聖書などの「背景」に過ぎなかった風景も17世紀になるとオランダで「風景画」として独立するようになり、フランスの画家たちも感心を持つようになります。
この展覧会はコンセプトが非常にわかりやすくて、章立てもスムーズだなって感じました。

いろんな作品

いろいろあるよ

ターナー展を観てきたばかりだったので、ターナーが敬愛した画家(フェリックス・フランソワ・ジョルジュ・フィリベール・ジエム)の作品を観たときは、「おおお!まるでターナー!」なんて思っちゃいました(笑)
画像では分からないけど、波の揺らめきも美しかったです。

ボスポラス海峡

今回気に入ったのは、アルベール・マルケという画家の「冬のパリ、サン=ミシェル橋の眺め(1908)」という作品。

冬のパリ

一見地味で、ちょっと観て絵の前から居なくなる人も多かったんだけど、少し離れて観ると突然視界が開けて、ぼんやりしか見えていなかったものが見えてくる作品でした。俯瞰で描かれている所為なのかな。色が抑えられていて、冬の空気が伝わる作品で、わたしは好きだな。

こんな色彩豊かな作品も良かったけどね^^
こちらはアンドレ・ドランの「港に並ぶヨット(1905)」です。

賑やかな色

おそらく今回の目玉は、クロード・モネの「草上の昼食(1866)」じゃないかしら^^
プーシキン美術館所蔵のこの作品は初来日。モネが26歳のときに描かれたものだそうな。

モネ

サロンに送る大作として着手したけど、結局未完に終わってしまうのだ。その作品はオルセー美術館にあります。プーシキン美術館の「草上の昼食」は、最終下絵として描かれたもので、大作が未完に終わった後に、手を加えて完成したものと位置づけられているんだって。

モネの作品も素敵だったけど、わたしの今回の目玉作品は、アンリ・ルソーの「馬を襲うジャガー(1910)」です!!
この作品が来日してるので展覧会に行こうと決めたくらいです。

じゃじゃーん

風景画は時代を経て、想像を膨らませて描かれるものにもなったのよ。アンリ・ルソーは熱帯のジャングルを描いていたけど、実際は植物園や動物園でスケッチしたモチーフを組み合わせて描いてるのは有名な話^^
だからこそなのか、どこか夢の中のような作品が多くて大好きな画家です。

今回の展覧会で一つ不満なことは、このアンリ・ルソーの作品の展示なの!
壁を斜めに配して作品が展示されていたんだけど、その角度のために照明が作品に反射しやすくなっている気がしました。ルソーが描いた葉っぱなどが光っちゃって見づらい (T^T
もっとマットな作品がここに飾られているなら、反射も少なくてそんなに照明も気にならないんじゃないかなって思っちゃったよ。

なるべく照明が映り込まない角度で観るハメになり、ルソーの作品を正面からじっくり観ることが出来なくて悔しかったです。作品はもう動かせないだろうから、照明の向きを少し変えてほしいかな・・・
ライティングも一度角度を決めたらクーリエが居ないと変えられないのかな? 内部事情は分からないけどネ。

でも、ま、のんびり観られた展覧会だったので TOTAL では満足!

あおくん

あおくんが居る風景は最高ですよ^^

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プーシキン美術館展〜旅するフランス風景画
東京都美術館 上野公園
2018年4月14日〜7月8日
http://pushkin2018.jp/

【巡回】
大阪:2018年7月21日〜10月14日
国立国際美術館

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