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映画「モリのいる場所」でほっこり気分 [映画・番組・GAME]

今年3月に熊谷守一の展覧会に行ってきました。
明治から昭和に活躍した日本画家。早くから才能は認められていたのに、有名になろうと思わなかったので、絵で家族を養えるようになったのは 50 歳を過ぎた頃なのです。この猫の絵は観たことがある人も多いんじゃないかな^^

展覧会

この熊谷守一を主人公にした映画「モリのいる場所」が公開されたので、シネスイッチ銀座に行ってきました。公開を楽しみにしていた映画です!!

パンフレット

昭和49年の夏、ある一日の出来事を描いた作品。
「ある一日」とは言いつつも、回想シーンなんかが入って画家の人生が分かるんだろうなんて思っていたら、とんでもない。ほんとになんてことのない一日が綴られているだけで、回想シーンなどは何も無かったです(笑)

じー

ところがそれが面白い。
何気ない会話から過去がちらっと垣間見える、その巧さ。そしてなんと言っても、熊谷守一は30年も自分の庭より外に出ていないので、撮影の殆ど全てが家や庭を中心としているのに、飽きないで観ていられるのは凄いなって思いました。

来客が多い

展覧会だけを観ていたときには、世界が「自分の庭」だけだなんて信じられなかったのですが、この映画を観ていたら、この庭でこんな風に虫や植物を観ていたら、それはそれは大冒険で 30 年くらい経ってしまうかもしれないなんて思えるのが不思議(笑)
あの小さな空間にも命は溢れているんだなって、改めて思ったのでした。

かなり壮絶な人生をおくった画家だけど、この映画はとてもコミカルで、笑いに溢れていて、DVD が出たらほしいと思いました。
山﨑努と樹木希林はこの映画が初共演だったなんて、それにも驚き。とても自然体の楽しい夫婦を演じていました。

熊谷守一の映画なので、いろんな虫が出てきますよ。よくあんなシーンが撮れたな〜ってくらい、虫もいろんな表情を見せてくれてます。よくぞここまで集めた!って感心。観ていると虫がだんだん可愛いなって思えてくるんだけど、嫌な人は嫌かなー?
虫がこちゃこちゃって居る場面は目をそらして、でも映画はぜひ観て!って感じかしらw

ハエが顔を洗ってるシーンは懐かしかったです。
中学の時、半年くらい一人暮らしをすることになったわたし。荷物や当時一緒に暮らしていた猫がやってくるのは翌日。なので一晩だけひとりぼっちで過ごした夜。寂しくてなかなか眠れなかったんだけど、ハエが一匹居ることが分かって、枕元に止まっているそのハエの姿をじーーーっと見てました。
そのとき、ハエが顔を洗ったその仕草が可愛かったの^^
この空間に生きているものは、わたしとハエだけ。だけど、ハエが居たから寂しくなく眠れたんだよ(笑)

これが本人

ネタバレになるようなものは何もないけど、三上博史の役柄は不思議でしたw
あと嬉しかったのは、食卓に出てきたビールがサッポロの赤星ラベルだったこと!(笑)
映画の「一日」はあくまでも創作。そして熊谷守一が絵を描くシーンはありません。守一は夜にしか絵筆をとらなかったし、アトリエには人を入れなかったので、描いているところは秘密のままにしたんだそうです。

ほっこりした気分で映画館を出ました。
生き生きとした熊谷守一の庭を観てきたばかりだったので、いつもならスルーしてしまう街路樹や公園の花にも目がいっちゃうわ(笑)

あじさい

のんびり散歩しながら家に向かいます。これは何の実っこ?
(インスタでグミっておしえてもらったw)

かわいい

立葵も咲いていたよ。そろそろ梅雨の季節なんだなぁ・・・

柔らかい

これは知らない花。

なんだろう

ありんこもチョコマカと動いていたけど、さすがにスマホでは撮れないのでパス(笑)
ありんこを見ながら、「あー、良い映画だったな〜」としみじみ思ったのでした^^
オススメです!!

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モリのいる場所
http://mori-movie.com

伸餅

映画の冒頭、この「伸餅」を観た天皇陛下の言葉でまず最初の笑いが飛び出したよ^^

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