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ガレも愛した-清朝皇帝のガラス展を観てきました [アート]

サントリー美術館で開催中の「ガレも愛した-清朝皇帝のガラス」展に行ってきました。

ちらし

春秋時代末期から戦国時代(紀元前5~前3世紀)まで遡る中国のガラス。当初は儀式などに用いられてきたんだけど、清王朝の時代に飛躍的にガラス工芸が発展したんだって。皇帝のためのガラス作りを開始したことが契機なんだそうです。

19世紀後半になって、中国や日本の美術品がヨーロッパにも影響を与えるようになって、アール・ヌーヴォー期の芸術家エミール・ガレも影響を受けた一人。この展覧会は、清朝皇帝のガラスの美を、ガレの作品とも比較しながら見ていくものでした。

今回の展覧会で勉強になったのは、「クリズリング」という言葉。
これはガラスの病気で、劣化が進んで最終的には自己崩壊しちゃうんだって。1696年~1735年の清王朝時代(康熙帝・雍正帝の時代)のガラス製品はあまり遺っていないんだそうな。クリズリングの器が展示されていたけど、表面がザラザラで濁っていて錆び付いた印象。たしかにこれは壊れてしまうかもって思いました。

あとで調べてみたら、ガラスは二酸化珪素が主成分で、アルカリ成分&石灰も含まれているんだそうな。当時はアルカリを含む量が多かったみたい。で、アルカリにはガラスを溶かす作用があるので、劣化して自己崩壊しちゃうんだね。
ガラスは紀元前のものも遺っているイメージだったから、ビックリでした。

展覧会場は撮影OKのスペースもあったよ。清王朝時代の壺。
淡い色が綺麗です。

花瓶

赤、青、黄色などの原色を使ったハッキリした色の器も多かったです。
綺麗だけど、わたしは日本の器の方が好みだなあ(笑)

こんな感じ

1889年に開催されたパリ万博。それ以降にガレが中国の影響を受けた作品もいろいろありました。みんなのブログで覚えたオダマキの花をモチーフにした花器も展示されていたよ(笑)

フロアの最後には鼻煙壺を展示したコーナーもありました。嗅ぎたばこを入れる器なんだって^^

ずらり

16世紀半ば頃にヨーロッパにアメリカ大陸原産の煙草が伝わって、17世紀後半に中国にも伝来したようです。こうやってズラリと並ぶと壮観。
日本の印籠や根付けの展示を思い出しちゃったわ^^

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ガレも愛した-清朝皇帝のガラス
サントリー美術館
2018年4月25日~7月1日
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2018_2/
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おまけ写真は、この日も枕の上に居るあおくん(笑)

キメ顔

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