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松濤美術館の「スサノヲの到来」を観てきました。 [アート]

渋谷の松濤美術館で開催中の、「スサノヲの到来 ― いのち、いかり、いのり」展 を観に行きました。

看板です

この展覧会は栃木、千葉、北海道、山形を巡回していて、東京での展覧会が最後です。古事記・日本書紀に出てくるスサノヲ。お姉さんであるアマテラスがいる高天原で大暴れをして、アマテラスが岩戸に籠る原因を作った荒ぶる神だったり、地上に追放されてからは一転、ヤマタノオロチを退治して英雄になったり。

チラシです

そんなスサノヲに関する展覧会。珍しいよね♪
今回展示されている作品も、月岡芳年の作品以外は初めて見るものばかりでした。

IMG_4077.jpg

私が見たかったのはコチラ。月読尊 (ツクヨミノミコト) 像。

カタログ

古事記では、イザナギが黄泉の国からかえってきて禊をしたとき、左目から生まれたのがアマテラス。右目から生まれたのがツクヨミノミコト。そして鼻から生まれたのがスサノヲなんだけど 、もともと月読命 (ツクヨミ) は存在しておらず、アマテラスとスサノヲの 2 神で、記紀を編纂するときに仏教の影響で作られた神だという説があります。

この作品もスサノヲと同一視されていると思われる作品なんだそうな。
「神様の御用人」 にも登場する食べ物の神様、オオゲツヒメを殺したのも古事記ではスサノヲ、日本書紀では同じく食べ物の神様のウケモチノカミがツクヨミに殺されてます。スサノヲもツクヨミも農耕に絡んだ神でもあり、共通部分は多いのです。

あー、だめだ。
これ系の話は文章が長くなっちゃう(笑) 展覧会のハナシをしなくちゃねww

展覧会では記紀が書かれる遥か昔。縄文のころ作られた土偶なども展示されてますよ。
昔の日本人 (縄文人) が考えていた、のちにイザナミになったと思われる女神の原型。こういう記憶があって古事記などに登場する神サマが生まれたのかなぁー^^

2神です

地上に追放されて、ここでヤマタノオロチを退治したスサノヲの雄姿。
カッコ良かったです。ちなみにこの件でヤマタノオロチの生け贄になるはずだった稲田姫と結婚したスサノヲ。彼女と住むところを見つけたスサノヲが歌を詠んだんだけど、それが日本で最初の歌。和歌の始まりとされてます。

いいでしょー

スサノヲの面も凛々しくて良かった!!
まじまじと見惚れちゃいましたよ~^^

すてきね

異界の研究をした平田篤胤の資料もすごく面白かった!
彼によって提唱された幽冥界。夜見国 (黄泉の国) の統治者としてのスサノヲの考察も深いわ~。図録を買ってきたのでじっくり読もうと思いました♪

これも勉強になる

スサノヲからインスパイアされた現代のアーティストたちの作品も展示されていて、こちらもなかなか興味深かったです。縄文時代の作品に始まり現代まで。約 5,000 年にわたる歴史を垣間見た展覧会です♪

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次回はエジプト展のようです。
また観に来なくちゃだわ♪

次回のちらし

展覧会後は、桂花ラーメン!
満足じゃ!(^▽^)b

桂花ラーメン

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「スサノヲの到来 ― いのち、いかり、いのり」展
渋谷区立松濤美術館
2015年8月8日~9月21日
10:00~18:00 ※金曜は19:00まで

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