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上野の森美術館の「怖い絵展」に行ってきた [アート]

上野の森美術館で開催中の 「怖い絵」展に行ってきました。

ちらし

ドイツ文学者・中野京子が2007年に刊行した「怖い絵」
シリーズ化されていて、わたしは 3 巻までは読んだかな?

怖い絵

怖い絵

  • 作者: 中野 京子
  • 出版社/メーカー: 朝日出版社
  • 発売日: 2007/07/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



この展覧会では、シリーズで取り上げた作品を筆頭に、「恐怖」を主題とする作品を選び出し、テーマごとに展示してるのです。
怖さにもいろいろあって、視覚的に怖いモノから、パっと見は美しいけど歴史的背景やシチュエーションを知ることでわき上がる怖さ。いろんな怖い絵が集まってましたよ。

神話
オデュッセウスとセイレーン

テーマは、神話と聖書 / 悪魔・地獄・怪物 / 異界と幻視 / 現実 / 崇高の風景 / 歴史 です。

悪魔や怪物はキモ可愛いって思うし、神話の世界では人食い女神も美しくて怖くない。でもやっぱり現実や歴史は背景を知るとゾっとするなあ。

悪魔
夢魔

ポンペイ最後の日も、いろいろ映画で観てるから恐怖が想像出来るよ!

これ
ポンペイ最後の日

メデューズ号の筏は、モーリタニア沖で座礁して筏で漂流することになった人たちを描いたもので、そのあと筏で何が起こったかということを知って、その状況を想像するとホント怖い。

05.jpg
メデューズ号の筏

他にも、「切り裂きジャック」の真犯人であるという可能性が非常に高い画家の作品もありました。絵のタイトルは、その名も "切り裂きジャックの寝室"

かなり暗くて、正直何が描かれているのかよく分からない作品でしたが、ちょっと不気味な雰囲気でした。
画家自身が自殺してしまったという作品もいくつかあったわ。

ジャック!
切り裂きジャックの寝室

やっぱり一番惹かれたのは、チラシにもなっている 「レディ・ジェーン・グレイの処刑」 です。実物を観たのは初めてかな。めちゃめちゃ大きな作品で圧倒されます。望みもしない英国女王に祀りあげられ、そして 9 日間で処刑される運命を辿った 16 歳のジェーン・グレイ。
目隠しをされているので首置台を手探りで探すその指のしぐさ、はかなげに光る結婚指輪など、なんとも切なく、そして美しかったです。時代の荒波っていうのも怖いね。

でも「怖さ」って惹かれてしまうものがあるのよね。作品もまじまじ食い入るように観ちゃいました。面白い展覧会だったけど、やっぱりこの美術館は、入口のザワザワした声が館内に聞こえてくる構造なので、そこが不満 ^^;

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怖い絵展
上野の森美術館
2017年10月7日~2017年12月17日
http://www.kowaie.com/
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展覧会の後、今日は釜飯。たこ釜めしです。

駅構内でね

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