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「ゴッホ展 〜 巡りゆく日本の夢」を観てきました [アート]

東京都美術館で 10 月 24 日から始まった「ゴッホ展〜巡りゆく日本の夢」展、初日に行ってきました。9 時半開館なのですが、開館前に行くと並んでるだろうなーって思ったので、ちょっと遅れて行って 40 分に美術館に到着。もう人は館内に入ったみたいで空いてるよ^^

美術館

今回のゴッホ展は、日本に高い関心と憧れを抱いたゴッホが描いた油彩画やデッサン、そしてゴッホが影響を受けた浮世絵などを展示する第一部と、ゴッホの死後、ゴッホに憧れ、お墓のあるオーヴェール=シュル=オワーズを巡礼していた日本の芸術家や知識人の資料・写真などを展示する第二部という構成になっていました。

ちらし

展覧会場に入ってすぐにあったのは自画像。そのあと浮世絵が続いたので、観ている人はまばらになっていて、館内も空いてる印象を受けました。

ゴッホはアルルの地に理想郷の日本のイメージを重ね合わせていたんだね。雪が降った景色を見て「日本の浮世絵のようだ」と言っていたようです。

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でも正直、日本に住んでいる私から観ると、ゴッホの絵を観て「日本っぽいー」って思う景色は皆無です(笑)

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日本は湿気もあるから、こんな鮮やかな太陽の光はあまり無いもんね。でも麦畑なんかを観てると北海道っぽいなって思うことはあります(笑)

今回、個人的に面白かったのは第二部。ゴッホの死後 20 年が経ち、白樺派とその周辺の文学者や美術家たちが大正時代にゴッホのお墓がある地を巡礼したときの資料などです。

ゴッホの最期を看取ったポール=フェルディナン・ガシェの息子が、生前ほとんど売れなかったファン・ゴッホの作品を管理していて、日本人たちはガシェの家を訪れるの。そのときの映像資料もあって、とても興味深かったです。

洋画家の里見勝蔵は、「ゴッホは日本に来られなかったけど、作品は日本人に見せたい」と言って、日本でのゴッホ展開催に意欲を燃やしていたようで、ちょっとジーンときちゃいました。

こんなゴッホの絵もあまり観ないから新鮮^^

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それから、今回特別に展示された作品。「恋人たちのいるラングロワの橋」
これ、じつは日本人画家(古賀陽子氏)が復元した作品なんです。

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ゴッホの作品として現存してる油絵は、この作品の中の手前の恋人たちが寄り添って歩いている一部分だけ。なんで一部分しか残っていないのかは分からないけど、この作品は、描いている最中に天気が悪くなり、アトリエで仕上げたものだったそうな。で、本人としては満足できない作品だったとのこと。

ゴッホは実際はどんな絵を描きたかったのか、ゴッホが満足のいく作品はどういうものだったのか?ゴッホの理想を復元するプロジェクトが立ち上がって、完成した作品なのです。詳しい内容は NHK のサイトにあるので、興味があったら見てね。
https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2017_1005.html

いつものゴッホ展とは違う視点での展覧会。面白かったです。
国立西洋美術館では、北斎とジャポニスム展をやってるけど、そちらもこんなふうに浮世絵に影響を受けた画家達の作品が展示されてるのかな?って思いました。

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ゴッホ展〜巡りゆく日本の夢
東京都美術館
2017年10月24日〜2018年1月8日
http://gogh-japan.jp/

【巡回】
札幌:2017年8月26日〜10月15日 / 北海道立近代美術館 終了
京都:2018年1月20日〜3月4日 / 京都国立近代美術館
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展覧会後は、美術館内のカフェで腹ごしらえ。
このあとは、国立科学博物館で古代アンデス展を観たのでした^^

クラムチャウダー

クラムチャウダーごはんでした♪

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