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「古代の楽園〜神話、来世、桃源郷」を観ました [アート]

もう展覧会は終わってしまいましたが、土曜日は古代オリエント博物館で開催していた「古代の楽園〜神話、来世、桃源郷」展に行きました。

図録だよ〜

古代の人々はどのような「楽園」を夢見たのか、それぞれの地域、時代によって異なっていたり、または共通していたりする楽園を紹介するという展覧会でした。

古代エジプト、西アジア、地中海世界、南アジア、東アジアの地域に分類された展示。最初は古代エジプトでした^^

お墓だよ〜

古代エジプトは、やっぱり死後の世界に重きをおいていたので、「より良く死ぬ」ための準備を生前から始めてたのよね。お墓作りも。
展示では、センネジェムという人のお墓がほぼ原寸で復元されていて、中に入って雰囲気を味わうことが出来ました。壁には冥界の神オシリスに手を引かれたセンネジェムの姿や、来世につながる門を通過するための審査に合格した場面、そして桃源郷にたどり着き、そこで農作業を営んでいる姿などが描かれていました。

あとは、今流行の3Dプリンタで製作されたツタンカーメンのミイラも展示されていましたよ。どんな状態で棺に納められていたのかも分かりやすかったです。

乾燥した西アジアでは、花が咲き、果樹が実り、動物たちが駆け回る自然に憧れがあったようで、王は庭園を造って塀で囲った広大な場所にライオンや山羊、鹿などを放し飼いにして狩猟を楽しんだそうな。

これはイスラムの天国の楽園が描かれた織物。

翼をもつ天人

中央に翼を持つ天人が描かれていて、サントリー美術館で観た飛天たちを思い出しました。人間は美味しいものを食べているね^^

やっぱり食は大事だ

ウサギや鹿のようなものも描かれていて、楽園のイメージが分かりやすい(笑)

やっぱり動物でしょ

地中海地方はもっと享楽的。自分が認識できるこの世だけが自分にとって確かなもの。ワインのしずくを好きな人に飛ばした恋占いをしてる若者が描かれております(笑)

ローマっぽいなあ(笑)

南アジアはガンダーラ仏教彫刻。仏教徒たちが死後に昇る天の世界の様子が描かれた作品が展示されていました。
仏陀の教えが広まり、蓮の中から次々と菩薩が誕生しているシーンが描かれた彫刻。すごく綺麗でした。

次々うまれてるー!

5世紀の中国に登場した墓の一種で「せきとう」と呼ばれる石製の寝台も展示されていました。精巧な彫刻で、生前の善行やあの世の楽園が描かれていたよ。

展覧会を満喫した後は、サンシャイン内にある蕎麦屋さんで腹ごしらえ。

二重せいろ〜

この展覧会自体知ったのが遅かったので、紹介する頃には展覧会が終了となってしまいましたが、なかなか面白い企画でした。やっぱり古代オリエント博物館も普段からチェックしてないとダメね(笑)
最近は和物ばかりに目がいってたからさ^^;

−−−−−−−−−
古代の楽園〜神話、来世、桃源郷
古代オリエント博物館 池袋サンシャインシティ文化会館7階
2013年 10月 5日(土)〜12月 8日(日)

現在は展示替えのため閉館中。12/14 より常設展開始。

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コメント 14

シルフ

おはようございます。
博物館とかこの手の展覧会は大好きで、昔からあちこちで見てますね。
大阪には昔、市内中心のうつぼ公園に自然博物館があって、入場無料だったんです。
小学生のシルフちゃんは毎日、家から歩いて通って篭ってました。深海魚のリュウグウノツカイの実物標本があったり、スゴかったんです。
館長は筒井康隆(小説家)の実父がされていて、面白いおっさんでした。初代天王寺動物園の館長もしていた大阪の名士です。
by シルフ (2013-12-11 09:52) 

リュカ

シルフさん
やっぱり小さい頃からこういうのがお好きだったのですね♪
自然博物館って発見の宝庫ですよね^^
どうしてこんな形になったんだろうーとか、いろいろ不思議がたくさん!
リュウグウノツカイの実物標本なんて凄いですよ。
深海展などの特別展でくらいしか見たことがないです。
筒井康隆さんの本も結構読んだなー(笑) お父様が館長さんなのですね。
by リュカ (2013-12-11 11:09) 

toshi

オリエントや古代インド、古代中国の宗教的な絵画や彫刻は
とても興味深いですね。
イスラムの世界では聖戦で死ぬと楽園に行けるそうです。
by toshi (2013-12-11 11:52) 

kuwachan

こんにちは。
学芸員さんの腕の見せ所でもあると思いますが
こういう特化した展覧会って面白いですよね。
自分ではなかなか繋がらないところが、あ~こんな風に
繋がるんだとわかったりして凄く興味深いです。
by kuwachan (2013-12-11 12:23) 

リュカ

toshiさん
この地域と時代の作品は本当に楽しいです。
イスラムは聖戦で死ぬと楽園ですかー。イスラムらしい(と言っては語弊があるかしら)なーと感じます^^;


kuwachan
学芸員さんによっては、展示数などが少なくても
とても楽しい企画になったりしますよね。
どんなコンセプトでみせるか、センスも問われますね^^
私にはきっと無理だったなあ~w
独りよがりになりそう(笑)
by リュカ (2013-12-11 15:07) 

nano

楽園の定義って深いですよね(-"-;)
時々・・・・考え込みそうになります
by nano (2013-12-11 16:29) 

リュカ

nanoさん
楽園の定義、難しそうです(笑)
私だったら・・・私の楽園は・・・
猫に囲まれて、美味しいお酒と美味しい料理があって、
本と遺跡に囲まれていたら楽園だなあ(笑)

by リュカ (2013-12-11 22:00) 

あらっ!たまちゃん。

つるつるって。。。^^♪
by あらっ!たまちゃん。 (2013-12-11 23:01) 

ChatBleu

織物の模様、いかにも!って感じですねー。
世界のものも見ると、文化の流れがわかって面白いかも~。


by ChatBleu (2013-12-11 23:45) 

YAP

時代が変わっているので、思い描く死後の世界も変化しているんでしょうね。
そんなことを思いました。
by YAP (2013-12-12 08:00) 

T-CHIRO


最近、友人とメールでカイロプラクティックの話の中で、死の次の世界はみたいな話になりまして(汗)まだ正直考えたくないテーマではありますが(笑)量子力学的な話をからめると・・・次の世界はあるんだとか(笑)古代エジプト人や日本の古墳などをみると次の世界というのを強く意識していたんだな?と感じますね。

そうそう昨日の夜の番組「おじゃマップ2時間SP!」で、骨董品商の人に密着してオークションや、買い付けに同行するという番組があったのですがその中で屏風が出てきました、なんかみたことあるな~と、以前リュカさんがブログで記事にしていた洛中洛外図に似てました、香取さんが一つ一つの絵が細かいと、するとやっぱ、洛中洛外図の屏風で買い付け価格はなんと3000万でした。リュカさんの記事を見てなければ、スルーするとことでした。個人でも所有されてる人がいるのですね。
by T-CHIRO (2013-12-12 08:47) 

リュカ

たまちゃん。
つるつるっといきましたよ^^
まぁ普通においしかったです(笑)


ChatBleuさん
ね^^
織物の模様がいかにも!って感じでしょ?
西の地域から東の地域へという流れで見て行ったのですが、
スパン!と変わるのじゃなく、だんだんと変化していく様子がよくわかって面白かったですよ。


YAPさん
確かにそうですよねー。ほんっと時代変わりましたものね。
今だとデジタルっぽい死後の世界も誕生しそう(笑)
死後の楽園で高級車も出てきそう^^
ロケットも出てくるかしら?


T-CHIROさん
量子力学を絡めると次の世界は存在するのですか?
四次元とか五次元とかそんな感じ?
前にリサ・ランドール氏の『ワープする宇宙』ってのを読んだのですが、わかったような分からないような・・・(笑)
昔の人は、今よりもずっと死が近い存在だったでしょうから
死後の世界により良い場所へ・・・という思いは強かったでしょうね^^
私は死んだら百貨店の家具コーナーに住むのが夢です(笑)
毎日気に入ったベッドで寝て、気にった浴槽でお風呂に入って
彫刻の凄いゴージャスな仏壇で過ごしますww
お腹がすいたらデパ地下に行くのです^^
と、相方君にも言って早15年(笑)

個人所蔵の洛中洛外図屏風が3000万!それすごいですね!!
いやー、個人所蔵してる人って、ほんとにすごいお宝隠してると思います(^m^
私のブログ通じて、「お!」と目に留まるものがあったのは凄くうれしいです^^
骨董品商にもあこがれましたわww

by リュカ (2013-12-12 09:35) 

夏炉冬扇

今晩は2.
町興しも1つのユートピアつくりかも…
by 夏炉冬扇 (2013-12-12 17:34) 

リュカ

夏炉冬扇さん
確かにそうかもしれませんね!!!
新たな発見♪
by リュカ (2013-12-12 21:18) 

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