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『虫めづる日本の人々』展で涼んできたよ [アート]

一週間ほど時間を戻して……
この日はサントリー美術館で開催中の『虫めづる日本の人々』に行ってきました。

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日本美術が得意な花鳥風月。それとともに虫もまた重要なモチーフ。
小さな生き物たちも親しまれて、物語や和歌、絵巻・絵画に登場しているんだよね。

この展覧会は特に江戸時代に焦点をあてて、虫と人との親密な関係を改めて見つめ直すというのがテーマ。展覧会場に入ると涼しげな虫の声が流れていました。晩夏の夕涼みって感じで、なんかとっても和みましたわ。今回は写真撮影は NG です。チラシからパチリしたよ。

もともと草虫図は中国で成立した画題なんだそうな。
日本に伝来して、それが日本の風土や感性にあったものに変化していったんだろうね。四季折々の情緒溢れる作品になっていったんだろうなーと、作品を観ながら思いました。(今の日本はだんだん四季が崩れてきてるけどさ)



実際、嵯峨野周辺を散策して鳴く虫を捕まえて、宮中に献上する虫撰も行われるようになっていたみたい。江戸時代の虫売りさんが描かれた作品もあって、虫籠がねえ〜、素敵なんだよねえ^^

こちら ↓ の作品は、喜多川歌麿の「夏姿美人図」



蛍狩りに出掛ける女性が鏡を見て、身だしなみをチェックしてるところです。一緒に出掛けるのは男性なんだろうね。今なら花火大会に出掛ける前の女の子って感じ?(笑)
足元にはうちわと一緒に、蛍を入れる籠が置いてあります^^
このあとの話を想像しちゃう素敵な作品。

「きりぎりす絵巻」は、擬人化された虫たちが登場する物語。
玉虫姫をめぐって、キリギリスとヒグラシ、蝉が争う物語みたいだよ。面白そうだ。



江戸時代は本草学や、書物に登場する動植物の名前を同定する名物学が進展した時代。
第8代将軍・徳川吉宗が洋書の輸入制限を緩和して、全国的な動植物の調査をおこなった影響もあって、優れた博物図譜が制作されるようになったんだって。

よりリアルに描かれて特徴も記された「画本虫撰」は面白かったよー。

この展覧会で楽しみにしてるのは、伊藤若冲の『菜蟲譜』(重要文化財)なの。
でもこの作品が展示されるのは 8/9〜9/18 なのだ!!



そんなわけで、この期間中にまた展覧会に行こうと思っています^^
友の会に入ってるから、何度でも行けるww

派手さはないけど、じっくり楽しめる展覧会でした。
鑑賞後のランチは久しぶりの茅乃舎さん。十穀汁をいただいて満足満足♪




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虫めづる日本の人々
サントリー美術館
2023年7月22日〜9月18日
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2023_3/index.html


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