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牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児 [アート]

17日は、東京ステーションギャラリーで開催中の『牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児』を観てきました。

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どちらも今回初めて知った画家さん。
ボーシャンは20世紀前半のヨーロッパ、藤田龍児は20世紀後半の日本で活躍した画家なんだそうな。どちらも共通して牧歌的な風景や、人と自然が調和して暮らす世界の作品を描いたとのこと。

ボーシャンの絵を観たとき、アンリ・ルソーに似ていて気に入ったので、観に行こうと思ったのでした。
展覧会では、前半に藤田龍児の作品。そして後半にアンドレ・ボーシャンの作品が展示されていました。

1928年に京都で生まれた藤田龍児は、20代の頃から画家として活動してたけど48歳の時に脳血栓を発症してしまい、右半身不随で右腕が利かなくなってしまったそうな。それでも左手に絵筆を持ち替えて53歳に再起後最初の個展を開いたんだって。

再起後の画風は、初期の抽象性の強い幻想的な作品とは異なり、のどかな風景を描くようになったとのこと。作品を観ていて、たしかにのどかなんだけど、どこか不思議な町並みが広がる作品だなという印象を受けました。

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画像がないので紹介出来ないんだけど、『特急列車 (1988) 』という作品は遠景に列車が走っていて、それを親子が観ているという作品なんだけど、手前に描かれている車が通るトンネルは、どうみてもその先に続いていなそうだったり、他にもどうやっても入り込めない場所にバス停があったり。ちょっとだけ歪んだような世界が広がっていました。

藤田龍児が繰り返し描いたモチーフの一つ、それはエノコログサ。
いわゆる猫じゃらしの草です。エノコログサって言うのか(笑)

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そしてアンドレ・ボーシャン。1873年フランス生まれ。
もともと苗木職人として園芸業を営んでいて、絵画とは無縁の生活をしていたそうな。
41歳の時に第一次世界大戦で徴兵。戦時中に習得した測地術をきっかけに、興味をもった絵画を描き始めたとのこと。

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素朴な風景、そしてぎこちない人物。アンリ・ルソーみたいで好み(笑)

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当時鑑賞した人たちからも「マリー・ローランサンが手を入れたアンリ・ルソーのようだ」って言われて、でも本人はマリー・ローランサンもアンリ・ルソーを知らなかったようでww
それだけもともとは絵画とは無縁の人生だったのねーなんて感じました。

ボーシャンの作品は素朴だけど、大地のエネルギーのようなものも感じる作品がいくつかありました。自然の強さを垣間見ることが出来て楽しかったわ。

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軽い気持ちで観に行った展覧会。
でも気に入っちゃいました!
後期展示も観に行こうと思います。

なにせ今回の作品の殆どが画廊や個人蔵。今後どのくらい観るチャンスがあるか分からないので、後期展示に行ったら、図録も買ってこようかな。

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牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児
東京ステーションギャラリー
2022年4月16日〜7月10日
前期:4/16~5/29、後期:5/31~7/10
https://www.ejrcf.or.jp/gallery/index.asp

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展覧会後のランチは、東京駅のラーメンストリートで「斑鳩」の魚介とんこつ濃厚東京駅らー麺。4年ぶりに食べました^^

これにてラーメンはしばらくお預けなのでございます。
まじでダイエットしないといけなくなったのさww


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