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面白かった「大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語」 [アート]

上野の東京国立博物館で展覧会を観た翌日、またまた上野に降り立ちます。
今回は国立科学博物館で開催中の『大英博物館ミイラ展』を観ますよ〜。

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わたしが大学時代の頃のミイラ展だと、棺や布に巻かれたミイラの展示だけだったけど、今は CT スキャンで布に巻かれた中までしっかり観られるものねえ。
今回は大英博物館から 6 体のミイラが来日です。

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6 体のミイラは役人だったり、名家の神官だったり、既婚女性や子供など、社会的地位も年齢も性別もバラバラ。彼らがどんな生活を送っていたのか考察するテーマに沿った遺物もミイラと一緒に展示されていて、非常に分かりやすい展覧会でした。

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ミイラの展示はもちろん布でぐるぐる巻きなんだけど、映像も一緒に映されていて、ミイラがどういう状態なのかが分かります。この日は子供を連れた人も数人居て、子供たちも真剣にミイラを観てるのが印象的だったわ^^ ミイラ好きになろうね!w

内臓は取り除かれてしまうので、内臓系に関してはどんな病気だったのかは分からないけど、CT スキャンで動脈硬化のあとなんかも分かるのはすごいねえ。現代病と言われるアテローム性動脈硬化症にかかっている人は多かったみたいですわ。

3 番のミイラは下エジプトの神官なんだけど、バステト神(猫の女神)に仕えていたようで、称号に『バステト女神の下僕』と書かれていて笑いましたw
猫の下僕のみなさん! 同士が紀元前 700 年にもおりましたよ!!(笑)
もちろん彼のコーナーにはバステト神の像も展示されてました。

2 番のミイラも神官。頭に赤いものがかぶされているので神官の帽子?って思ったら、CT スキャンをもとに、どんな副葬品があったのか3Dプリンターで再現したもので、なんとお椀なんだって。
なんで頭にお椀をかぶせられていたのかは、まだ謎のようです。

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既婚女性のミイラは、とても丁寧に布で巻かれていて、数千ものビーズで作られたビーズネットが置かれていたそうな。そして髪型はお団子ヘアなのが分かったんだって。古代エジプト女性でこういう髪型を描いた壁画は見つかってないので、彼女オリジナルのヘアスタイル? と思われてるみたいです。

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そのほかにも、2019年にサッカラ遺跡で発見した、ローマ支配時代のカタコンベ(地下集団墓地)の様子を再現したコーナーがあって、臨場感溢れていましたよ。ぜひぜひ会場で楽しんでね。

オマケとして科博所蔵の猫のミイラも展示されてました。
こんなにひょろ長くてホントに猫なの? って疑問を解決すべく、CT スキャンで中をチェックすると、確かに猫科の幼体のミイラのようです。

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でも骨は分解されてミイラにされてたので、猫を神として崇めるわりに、本物の猫をミイラにするときの扱いはちょっと……という見解が書かれておりました(笑)

あとね。会場でぜひ体験してほしいのはミイラ臭を嗅ぐこと!!
展覧会場の最後に、花王が研究した結果のミイラ臭を嗅ぐことができますよ。発掘をしてると、ミイラがあるところでは独特の匂いがして、ミイラが眠ってることが分かるんだって。

さっそくわたしも香りを嗅いでみたよ。
薬草のような、松ヤニのような、ちょっと酸味を感じるような、そんな香り。でも知らない香りじゃなくて、記憶をちょっとくすぐられるような香りです。おそらく防腐のための薬品などの香りなのかもしれないね。記憶には留めたつもりなので、もしも何処かでこの匂いを嗅いだら、ミイラ展を思い出す気がします^^
(匂いの記憶には個人差があるので、わたしと同じようには感じないかもですよ)

このあとは常設展を楽しんだんだけど、ミイラ展の記事が長くなったので次回につづきます。
ミイラ展は神戸に巡回するので、ミイラ臭嗅いでみてww


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特別展「大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語」
国立科学博物館
2021年10月14日〜2022年1月12日
https://daiei-miira.exhibit.jp/

【巡回】
2022年2月5日〜5月8日 神戸市立博物館(予定)


科博の次回は宝石展。これも行かなくちゃww

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