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『古代エジプト展 天地創造の神話』展、面白かったです [アート]

レポが遅れたけど、江戸東京博物館で開催中の『古代エジプト展 天地創造の神話』に行ってきました。
国立ベルリン・エジプト博物館所蔵の作品が来ています。

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この博物館は、エジプト王朝、アマルナ時代の優品を筆頭に、数千年にわたるエジプト史を網羅する世界有数のエジプトコレクションを誇るんだそうな。
アマルナ時代と言えば、それまで日本と同じように八百万の神(多神教)が居たエジプト宗教を排し、一神教を打ち出した時代。結局その時代は長く続かず、一神教を推し進めたファラオ亡き後、約20年でこの文化は衰退したんだけどね。

美術面においても、他の時代のエジプト美術とはかなり違うものになっているんだけど、まあそれは置いといて(笑)
この展覧会では古代エジプト神話の世界を分かりやすく楽しめる展覧会になっていました。どちらかというとエジプト宗教初心者向けかな?^^

いちおー、古代エジプト宗教を卒論テーマにした私には若干物足りない感じもしたけど、でもね!展示されているものの100点以上は日本初公開!
これはかなり良かったです!!

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展示されているスペースもこんな感じに広々しているよ。
この展覧会、撮影はOKです^^
そんなわけで、いいな〜って思った日本初公開の作品をパチリしてきました。

この有翼の女神は、おそらくヌウト女神と思われます。
ヌウトは天空の女神。そしてミイラの棺などにもよく描かれるんだよ。

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こちらはバステト神。前610〜前595年頃のもの。
えーっと・・・ここまで目がギョロリとしていて顔がスリムじゃないバステトちゃんは初めて見たわ。デフォルメされていて可愛いけど、うちのトイレに置いてあるバステト神像のほうがスリムで美しい(笑)

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ハヤブサ頭のワニの小像。単眼鏡で見るとワニの鱗が細かくてうっとりです。

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アマルナ時代の芸術はこんな感じです。
この時代は太陽神アテンを唯一神とした時代。形式化されていたエジプト美術とは違って写実的な像が作られていたんだよね。

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アマルナ時代初期は、もっと各部位を極端に誇張するデザインで正直あまり美しくないんだけど、後期になるとこの像のように、自然で理想的な姿に変化したみたい。でもね、これもアマルナ時代だけの話です。

そのあとは死者の書のコーナー!
死者の書は、死後、楽園「イアル野」に行くことが出来るための指南書のようなものかな。呪文などが書かれていて、道中の様々な試練を乗り越えるためのものなのだ。

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わたしは死者の書を持ってるので、棺桶に入れて貰うのさ。
呪文が読めないと意味が無いかもしれないけど、念のためにね(笑)
小野篁が珍しいと言ってほしがるかもしれないでしょ?www

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もちろんミイラを埋葬する棺も展示されていましたよ。
保存状態が良いものが多かったです。

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それから、単眼鏡でガン見したのがコチラ。『4匹の子猫と横たわる猫の小像』です。

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お母さん猫のおっぱいを吸っている子猫ちゃん。一生懸命フミフミしてるんだろうけど、残念ながら子猫の手は彫られていなかった!(笑)
にゃぱにゃぱしたお手々があったら最高だったのにww

珍しかった像はこちらです。『日輪を戴く礼拝するエジプト・マングースの小僧』

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立ち上がった姿は太陽を礼拝しているかのよう。エジプト人によって「猫を超えるもの」と理解されていたみたい。マングースの像を見たのは多分初めてだったので、新鮮でした。

見応えのある展覧会、興味があったらぜひぜひ行ってみてね!
京都と静岡には巡回するよ。
江戸博に都内で4つしかない丸ポストの一つがあると知ったのは、このすぐあと。見損ねたよ(笑)

ランチは蕎麦屋で鴨汁です^^

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国立ベルリン・エジプト博物館所蔵
古代エジプト展 天地創造の神話
江戸東京博物館
2020年11月21日〜2021年4月4日
9:30~17:30
https://egypt-ten2021.jp/

【巡回】
2021年4月17日~6月27日 京都市京セラ美術館
2021年7月10日〜9月5日 静岡県立美術館
2021年秋開幕予定 東京富士美術館


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