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「生誕110年 東山魁夷展」に行ったよ [アート]

この記事は、わたしが風邪&中耳炎でダウンする前のオハナシです^^;

国立新美術館で開催中の「東山魁夷展」に行ってきました。
今回は相方君も一緒です。

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展覧会の予告が出たときには行くつもりはなかった展覧会。
でも、2018年9月8日放送の「美の巨人たち」で東山魁夷の "山雲濤声" が取り上げられたのを見たら行きたくなったのです^^

奈良・唐招提寺の襖絵。鑑真和上に捧げたと言っても過言ではない襖絵です。
画像は展覧会の公式サイトより拝借。

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鑑真和上、わたし個人的に好きなのです。
奈良時代の人物。日本の僧に懇請され、戒律を軽んじる日本の仏教制度を整えるために協力してくれた人物です。唐から日本に渡ろうと試みるも、荒れ狂う波や暴風、密告などで邪魔をされその間に失明までしてしまい、6 回目の挑戦でやっと日本に来ることが出来ました。

日本に来たら来たで、一部の僧達に蔑ろにされて、けっして厚いもてなしを受けたとは言えなかったかもしれないけど、それでも鑑真さんのおかげで日本の戒律制度が整えられていったのだ。

鑑真さんが建てた唐招提寺に行ったとき、御影堂に安置されている鑑真さんの肖像彫刻(国宝デス)を拝みたかったけど、非公開だったので御影堂の門のところから心の中で参拝しました。(6月5~7日のみ公開)

この展覧会では、その御影堂の障壁画を持ってきて、同じように配置するっていうんだから、こりゃ観に行かねば!と思ったのでした。その障壁画を描いたのが東山魁夷なのです。

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目が見えなかった鑑真さんのために「音」を感じる作品になっているの。
「濤声」では、本当にいろんな波の音が聞こえてくるようです。この部屋で寝たら波の音がすごくて、ちょっと安眠は出来なそうww
「山雲」では、霧が立ちこめた深い山々の木々の揺らぎを感じます。うん、寝るならこっちだなww

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水墨画は正直「うーん、がんばれ!」っていう感じがしないでもなかったけど、本当に素敵な素敵な空間になっていました。鑑真さん、喜んでくれてると思います。

この障壁画だけでも見応え十分だけど、他の作品も満載!
わたしは北欧に行ったときの作品や、ドイツやオーストリアの建物を描いた作品はあまり観たことがなかったので新鮮でした。

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東山魁夷の作品のタイトルって美しいんだなーって、この展覧会で改めて思いました。
漢字一つとっても、きっとその漢字を採用したということは、すごいこだわりがあるんだと思う。
だけど、図録や出品作品一覧ではそれが平仮名に置き換わっていたものがあって残念でした。常用漢字じゃないから変換できないんだろうけど、それでも部首を組み合わせて、なんとかこだわってほしかった!

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晩年の作品で気に入ったのは、この落ち葉の絨毯にもなっている作品。「行く秋」というタイトルでした。

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この木の根元にお地蔵様が居るようにわたしには見えました^^
しっかりと根付いているに違いない年を経た幹。うみをまだ看病していたときに観た作品だったので、癒しと元気をもらった作品だったのでした♪

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生誕110年 東山魁夷展
国立新美術館
2018年10月24日~12月3日
http://kaii2018.exhn.jp/

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