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サントリー美術館で開催中の久隅守景展に行ってきました [アート]

サントリー美術館で現在開催している、久隅守景 (もりかげ) 展に行ってきました。
この日はメンバーズ内覧会。

ちらしです

わたしはこの人物、全然知りませんでした。
江戸狩野派で、狩野探幽の一番弟子。なのに生まれた年も死んだ年も分からないという、謎に包まれた絵師なんだって。(活動時期は寛永〜元禄の頃)

そんなわけで彼個人の展覧会もおこなわれることは殆どなく、2009年に、ゆかりのある石川県で展覧会が行われたくらいだそうです。

だけどね、作品には国宝があって、教科書にも載るほど有名なんだとか。
スミマセン、わたしは記憶にないんだけどね(笑)
これ ↓ が国宝の納涼図屏風。

この作品です

こちら ↓ の作品は、瑞龍寺というお寺所蔵のふすま絵です。
前田利常の発注で加賀藩を訪れ描いたそうな。それから加賀を何度も訪れるようになったんだって。前田家の芸術に対する情熱は、金沢旅行の成巽閣でたっぷり味わったので、この作品もなんだか親近感が湧いたわ^^

きれいだよーー

今回、京都の知恩院の襖も出品されているんだけど、これは今でも実際に使われている襖なので、寺外初の作品なのです。今、知恩院では襖がない部屋があるってことね(笑)

久隅守景の代表作は四季耕作図というものなんだって。
四季耕作図は、中国では為政者の鑑戒画なんだそうで、通常は四季の移り変わりは右から左なんだけど、久隅守景は左から右に季節が移り変わっているそうです。(例外もあり)

なるほどねー

田植えをして、稲を育て、刈り入れをして・・・そういう日々の民の暮らしが生き生きと描かれていました。人物がとても表情豊かに描かれていて動きもあって見ていて楽しかったです。
中国の四季耕作図を日本の風土に合うように、より馴染み深い世界に仕上げているんだなーって感じました。

展覧会場には、久隅守景の作品の他に
彼の子供の作品も出品されていました。娘も息子も絵師になっているのですが、この2人、波瀾万丈な人生でして・・・

息子は遊郭通いをして破門。同門だった人と諍いをおこして投獄され、佐渡に島流し。
娘は門人と駆け落ちをしたそうな。国宝の納涼図屏風を久隅守景が描いた頃は、ちょうど家族がばらばらな時期で、ある意味、彼のあこがれの家族像だったのでは?と学芸員さんが言ってました。

でも、島流しになった息子は、佐渡では先生と呼ばれ絵の発注があったそうですよ。
娘は、清原雪信 (ゆきのぶ) という名前で絵師になったのですが、女性らしい、繊細でやわらかな筆のタッチが私はとても好みでした♪

今回は知らない絵師の作品が観られて面白い展覧会でした!!

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逆境の絵師 久隅守景展
サントリー美術館
2015年10月10日~11月29日
10:00~18:00 ※ 金・土は20:00まで
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2015_5/index.html
国宝の納涼図屏風は、11月3日まで公開
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この日は展覧会のあと美容室を予約してたので、美容室のある駅の中華屋さんでランチ。
海鮮五目焼きそばナリ~♪

満足!

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