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「鴨居玲展 踊り候え」 を観てきました [アート]

東京ステーションギャラリーで開催中の 「没後30年 鴨居玲展 踊り候え」 を観てきました。
この画家は全然知らなかったです。
展覧会場に入って、本人の写真を見て 「男だったのね!」 って思うくらい知らなかった(笑)

北陸新幹線開業を記念した展覧会。
鴨居氏は 1928 年に金沢で生まれたんだそうです。父親は新聞記者。転校を重ねた所為か、ひとところに留まる性分ではなかったそうな。

彼は 57 歳で自ら命を絶つのですが、作品を観ていると、この人は画家にしかなれなかっただろうし、こういう生き方しかできなかったのかもしれないなあと思いました。
己の内面に内面に向かっていって、何かを渇望して・・・芸術家だったんだな。私は到底なれないなって、そんなふうに思いました。

チケット

初期のころの作品。カンヴァスに赤い絵の具がたっぷりの作品 「蠢く」 というのがあり、展示室に入った時に、一番に目に飛び込んできました。
作品の前に立って、まじまじと見たのですが・・・これ、私が20代くらいだったら心を動かされたかもなーって感じました。今はどっちかというと平和に生きてるので、こういう作品の前に立つと、戸惑う。


【インターネットミュージアムより】

「群がる」 という作品も背景が赤色。そして数人の男性の異様なまでに大きな手。人数はさほど描かれていないのに、赤い色の背景から人々のエネルギーが感じられて、群がっている印象が伝わってきて怖かった。

各国を転々として、各地で個展も開催してるの。
初期のころだって賞も受賞してるんだけど、本人の心は満たされてなかったようです。

キャプションに、「興味があるのは人間だけですからね」 と、鴨居本人が言った言葉が書かれていました。でもね、その部屋にある作品の多くは、人物を中央に描いてなかったの。
人物はキャンバスの端の方に描かれていて、余白に背景を描くことなく、淡い色が塗られているだけ。この余白に何を思ったんだろう・・・どんな感情が表れているんだろうなんて、ぼんやり考えました。

帰国後、創作意欲を刺激するモデルが見つからず、もがき苦しんだようです。そして自画像を描くようになるんだけど、これがまた苦しいんだ^^;
このチラシにもなっている作品は、 「うわー、いたたまれないよ」 って感じ。

ちらし

真っ白の何も描かれていないカンヴァス。呆然とする画家本人。
そのまわりを、過去に描いたモデルたちが取り囲んでいて、画家を苦しめてるのが伝わってきました。

その後の自画像も蝕まれているのが伝わってくる作品ばかり。
そして画家は命を絶ちました。

最後の部屋にはデッサンがずらり。すごい惹かれるものばかりでしたよ。
それだけ本気で描いていたんだろうな。
ちょっぴり切ない気持ちで、会場をあとにしました。

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没後30年 鴨居玲展 踊り候え
東京ステーションギャラリー
JR東京駅 丸の内北口改札前
2015年5月30日~7月20日
10:00~18:00 月曜休館
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201505_Rey_Camoy_Retrospective.html

【巡回】
北海道立函館美術館 2015年7月26日~9月6日
石川県立美術館 2015年9月12日~10月25日
伊丹市立美術館 2015年10月31日~12月23日

あおくん
ボクはぬくぬくして生きるニャー(^▽^)

イケニャン
イケニャンの自画像は描いてみようかにゃ?

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あおですー

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