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『木島櫻谷 ─ 京都日本画の俊英 ─』 良かったです [アート]

2月16日、泉屋博古館分館で開催されていた 『木島櫻谷 ─ 京都日本画の俊英 ─』 に行ってきました。
この日が最終日で、ぎりぎり間に合ったー。

着いた~~

泉屋博古館分館というのは、全然知らなかったです。
そして木島櫻谷 ( このしまおうこく )という人物も全然知らなかったのですが、《寒月》 という作品をポスターで見て惚れたので出かけた次第。

HPから拝借

明治から昭和にかけて活躍した京都の日本画家で、東京では初めての大規模回顧展だったそうです。京都画壇では竹内栖鳳と人気を二分する存在だったんだって。竹内栖鳳は知ってるけど、木島櫻谷は知らなかったなあ~。

楽しみ~~

会場内に入って、いきなり悲しいことがありました。
図録が完売してました(ToT)
もう増刷する予定もないとのことで・・・見本でもいいから売ってほしかった。。。

私は、けっこう大きな展覧会ばかり行ってるので、まさか図録が売り切れるなんて状況、想像してませんでした。大失敗!!!

好みの画家じゃなければ、図録がなくてもいいやーって思ったのですが・・・かなり好みでした。動物に対する愛情をすごく感じる作品が多くて、木の幹にツノをこすりつけている鹿を見ては、「あ!うみが居る!」 とか、タヌキの掛け軸では、「ゆずだーー!」なんて、親近感のわく作品ばかり。

一緒に行った相方君も同じように感じたらしく、「いいね、いいね」なんて言いながら楽しみました。
牛などの表情もとても優しくて、眼が魅力的でした。
付立てで描かれた馬も、いきいきしていて本当に駈けているかのよう。

そして、ポスターを見て惚れた作品、《寒月》 はこちら。

ううう・・・

絵葉書を買いました。
本当は二曲一双の作品で、絵葉書になったのは左隻のほうです。

全体は、こんな ↓ 感じ。ちらしの裏側なので小さすぎですねorz...

これです

右隻には、下弦の月があって冷たい空気を感じる作品。
風は無く、凛とした夜の竹林を歩く1匹のキツネ。
雪を踏みしめる、キツネの小さい足音だけが聞こえていそうな、そんな作品です。

竹林は左隻のほうに行くごとに薄く描かれていて、そして竹林がどこまでも続いているように感じる、とても奥行きのある作品で、見ていて心が落ち着きます。
あー、図録がほしかったよぅぅぅ(T^T

こうなったら画集を探して買うぞ!なんて思って調べたのですが・・・
売られてない・・・
もちろん国立国会図書館にあることは確認したのですが、古本屋さんを探さないとダメなのかな?

まずは図書館に行って閲覧してみようと思いました。

*******【覚書】*******
木島桜谷名画集
出版社:桜谷文庫
出版年:1941
大きさ、容量等:図版57枚 ; 35×44cm
JP番号:46036202
NDC:721.9
http://webcatplus.nii.ac.jp/webcatplus/details/creator/315234.html
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ちなみに、この 《寒月》 は、夏目漱石が「屏風にするよりも写真屋の背景にした方が適当な絵である」と酷評した作品なんだって。
確かに屏風じゃなくてもいいのかもしれないけど、平面より良いんじゃない?なんて素人目では思ってしまいます(笑)

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『木島櫻谷 ─ 京都日本画の俊英 ─』
泉屋博古館分館
2014年1月11日(土)~2月16日(日)
東京都港区六本木1-5-1

展覧会は終了しました。