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「飛騨の円空―千光寺とその周辺の足跡―」展 [アート]

今日は早起き(?)をして、東京国立博物館に行きました。
現在開催中の展覧会は、飛騨の円空展です。

今回のチラシです

開館と同時に入ったとき、木の香りがしました。
そのうち人の匂いに紛れて消えちゃったけど、飛騨の森の中にいるような気になりました。

さて。円空サン。江戸時代の修験僧です。
北海道、東北、近畿地方まで。円空さんの彫った仏像は5000体以上。

展覧会で何度か見てますが、飛騨の円空仏を一堂に展示するのは今回が初めてなんだとか。

素朴ながら生命力に溢れてます

素朴な仏像たち。木彫りのあとを見ていると、円空さんが彫って宿った命のようなものが感じられます。
運慶・快慶などの素晴らしい仏像ももちろんなんだけど、こんな風に手作り感溢れる仏像も素敵。

単純ながらも、特徴でわかる菩薩や明王も居れば、んー、これは分からん!っていう仏像も居て面白い。そして仏教のものだけではなく、お稲荷さんや神様まで彫っていました。その土地に住む人たち、それぞれの信仰のために彫ってあげたのかなあ?

読売新聞1/18夕刊

展覧会には、千光寺の秘仏も公開されていました。
7年に一度しか公開されない秘仏「歓喜天立像」です。しかも通常は厨子に入ったままでの公開だけど、今回は厨子から出して、像そのものを見ることが出来ます。
とても小さい像だけど、異教のものを見ちゃった!って感じで新鮮でした。だって普通想像する仏教の像のなかでは見慣れないものだったんだもん。

立木に刻んだ金剛力士 (仁王) 立像も見事でしたよ。
中禅寺湖の立木観音と同じく、1本の木を彫った像。円空さんのほうがより自然に近くて、
木が本当に仁王様になったような、そんな感じがしました。

平成館で開催されるような大規模展覧会ではないけど、じゅうぶん楽しめますよ^^
円空ワールド、面白かったです。

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東京国立博物館140周年
特別展「飛騨の円空―千光寺とその周辺の足跡―」
本館 特別5室
2013年1月12日(土) ~ 2013年4月7日(日) 月曜休館
9:30~17:00
3・4月の金曜日は20:00まで、4月6日(土)、7日(日)は18:00まで
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今日の国宝室は、雪舟の秋冬山水図。
こちらが秋。

誰もいませんでした~

そして、こちらが冬。

空気の冷たさが伝わります